会社案内

柴沼醤油のこだわり

歴史へのこだわり

土浦醤油屋仲間証文帳
明和2年(1765年)~

柴沼醤油醸造は元禄元年(1688年)の創業以来330余年にわたり創業の地で醤油醸造を営んできました。
江戸から明治にかけての土浦は野田、銚子と共に関東の醤油の三大名醸地と称されていました。土浦藩主土屋政直侯は、藩内で収穫される良質の大豆と小麦に着目し、藩の有力な商品として醤油醸造を奨励し販売させました。当時ぜいたく品であった醤油は江戸幕府老中を務める土屋侯の後押しを得て江戸に販路を拓きました。醤油のことを「御下地 おしたじ」(広辞苑 第2版)ともいうのは常陸の国(現在の茨城県)で生産された醤油が美味しく評判がよかったので「常陸(ひたち)の国の醤油」、「お常陸 おひたち」が転化したものと言われています。
このような土浦の醤油の歴史をただ1軒これからも守り続けていこうと思います。

原料へのこだわり

醤油は大豆、小麦、塩を原料とする醗酵食品です。材料がシンプルなだけに原料選びと醗酵課程の管理が重要です。大豆と小麦と塩以外には何も加えないで、諸味用木桶でゆっくり熟成させることで、柴沼醤油のやわらかな色、すっきりとした味、ふくよかな香りが生まれます。
2023年には自然栽培(肥料、農薬共に不使用)の国産有機大豆・小麦で100年木桶仕込みの醤油醸造を開始します。100年木桶で1年以上熟成なので2024年以降発売予定です。

木桶へのこだわり

混ぜ合わされた原料に麹菌が加わってできた醤油の素である諸味(もろみ)は、蔵の木桶に移されます。もともと蔵と木桶に棲みついていた様々の菌が発酵を促進させます。その時人間は細心の注意を払って見守りながらそっと100種類にもおよぶ菌が働きやすいよう環境作りに励みます。柴沼醤油では蔵も含めて昔の建物と木桶をそのまま使用しています。古い蔵と67本の木桶を毎日使用しながら維持管理することは努力が要りますが、柴沼醤油ではこうしたことを、昔からそこに棲む醤油造りに関わる生き物(菌)を明日へ伝える大切な仕事と考えています。
2021年には柴沼醤油醸造としては100年ぶりに60石(10,000ℓ)2本と30石(5,000ℓ)8本を新調してこれから100年先の木桶造りを目指します。

生のままの醤油へのこだわり

醤油は塩分があるので調味料として保存性は良い部類にはいります。しかし通常市販されている醤油は容器に充填する前に加熱殺菌(85℃)します。加熱殺菌すると保存性は良くなりますが色が濃くなり香りも本来のその生醤油がもつ香りと比較すると変化します。原料にこだわり醸造工程に徹底的にこだわった柴沼の醤油は、加熱殺菌しない場合はセラミック濾過による除菌処理の方法を選んでいます。更にクリーンブースを設置した専用充填室での充填など除菌への徹底したこだわりが、諸味から搾った生醤油そのままの香りと色と味をお客様にお届けすることを可能にしています。

製造へのこだわり Ⅰ.(古いものを守る)

辰巳蔵 木桶

醤油造り330年。柴沼醤油醸造は原料処理から100年木桶による諸味管理、圧搾、容器充填まで一貫して自社で行うということにこだわってきました。
大豆、小麦、塩を原料として代々伝わる「明治」、「大正」の蔵の中に1本3000ℓから10,000ℓの容量の67本の木桶が今も活躍しています。
(※江戸時代に建てられた元蔵は2021年3月11日の東日本大震災以降使用されなくなりました。)
木桶仕込みの醤油の出荷高は全国の醤油出荷高の僅か1.18%に過ぎません。
※全国の醤油メーカー1200社の内、木桶を製造で使用しているメーカーは僅か281社(28%)で、4,765本の木桶が使用されている。(2020年日本醤油協会と東京聖英大学の「醤油製造用木桶保有数の全国調査2020」)
※柴沼醤油の木桶のサイズは容量が1本につき
 9000ℓ~10,000ℓの木桶  34本
 5400ℓ~ 7,200ℓの木桶  33本
現役で使用されている。
「昭和」の蔵は当時最新鋭の設備が取り入れられ、「平成」の調味料工場 (FSSC22000対応)と共に同じ敷地内で活躍しています。
時代の変化と共に受け継がれてきた調味料を大切に管理し、柴沼醤油の柔らかな色、すっきりとした味、ふくよかな香りを皆様にお届けしています。
柴沼醤油醸造は時代とともに進化しながら、ここ土浦から拘りの醤油をお届けしていきます。

製造へのこだわり Ⅱ.(最新の技術を取り入れる)

フレッシュボトル充填機 小袋充填機

通常の濃口醤油だけでなく、最新の技術を取り入れた火入れ殺菌をしない「生醤油」も鮮度保持ボトル等に充填して製造しています。
自社で丁寧に造り上げた醤油や醤油加工調味料をお客様にお届けする形態も多種にわたりますが、全てを自社工場で充填して商品化しています。

【当社で充填可能な形態・容量】
ローリー(5000ℓ~1000ℓ)、コンテナ(1000ℓ)、18ℓポリ容器、缶容器(9ℓ、18ℓ)、バックインボック(18ℓ)、PET容器(1.8ℓ、1ℓ、500㎖、360㎖、200㎖、150㎖、100㎖)、瓶容器(1.8ℓ、1ℓ、500㎖、300㎖、200㎖、150㎖、100㎖)、鮮度保持ボトル(450㎖、200㎖)、ブロー容器 (国際線機内食ストレートめんつゆ30g)、小袋フイルム容器(30㎖~3㎖)

安心・安全へのこだわり

商品の分析

菌数検査

醤油の窒素分析器

サンプル保管庫

醤油造り330余年、柴沼醤油醸造は大豆・小麦の原料処理から、木桶での諸味管理、圧搾、容器充填まで一貫して自社工場内で製造し品質管理することにこだわってきました。
FSSC22000・ISO22000認証取得を醤油醸造部門・調味料製造部門の全社で取得し、お客様への安心・安全に努めています。(2019年10月21日)
原料・包材の荷受けから出荷までトレーサビリティが取られています。
充填する容器によって製造における温度管理や細菌管理も様々ですが、自社で生産し品質管理をしています。
敷地内(4,500坪)に併設する「柴沼醤油食品総合研究所」では醤油醸造工程における製麴段階や発酵段階の諸味管理を行うと共に、調味料製造部門における最終製品の各種分析や菌数検査等を行いお客様へ安心・安全な製品をお届けすることに拘っています。
サンプル保管庫では製造した商品のサンプルを賞味期限が切れるまで保管し、万が一の対応に備えています。